前回成形の修正を行い、きちっと取り付けられるようになったところで、作業は研磨・塗装へと移っていきます。
ここはいままでやってきた手順を継承して仕上げていきますよ。
パシフィカバックプレートシリーズの「テンプレート編」「成形編」「成形修正編」からご覧になる方は以下のリンクからどうぞ!



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よろしくお願いします!

前回のおさらい 〜懸案事項は何だったか〜
前回から引き続き、懸案事項の解消も制作と併せて進めていきます。
懸案事項① ネジ穴位置の0.5mm以下のわずかなズレ 手順を改善して成形編で解決済み
懸案事項② 個体差によりネジ穴が合わない事象に対してのネジ穴の工夫 成形修正編で解決済み
懸案事項③ ネジ穴の皿取り部分が、木固め剤や水性ステインの水分により膨張してしまうことがある
今回解決していきます!
懸案事項の詳細は【作り方や手順がわかる】ヤマハ パシフィカ(YAMAHA PACIFICA)112VMのバックプレートを自作する②〜手順を改善して成形編〜で解説していますので、そちらも参考にしてください。
バックプレートの隅々まで研磨する
ここからは少し手間がかかる研磨です。
以前はランダムサンダーを併用していた時期もあったんですが、ランダムサンダーのサンディング面に対してバックプレートの大きさが同じぐらいか少し大きいぐらいになるので、圧のかかり方が偏って一部だけ削れすぎたりします。
なので、時間はかかりますがネチネチ手作業で研磨します。

サンドペーパーの当て木は、NRスポンジゴムの比較的厚さがあるものを切り分けて、両面テープでサンドペーパーを貼り付けて使います。
これは厚さ20mmです。
木材を当て木にするより弾力があるので研磨力は高く、でもしっかり平面も作れます。
自作サンディングブロック的なもので、自分で好きな大きさにできるのも好都合です。
削りにくい部分は細い棒状のものにサンドペーパーを巻きつけて磨きます。
パソフィカのトレモロバックプレートの弦通し部分は細いので、5mmに満たない細さポンチを使っています。

サンドペーパーの番手は240→320→400の順で磨いていきます。
今回はキルトメイプルもあるので、600や800まで使うと磨きすぎてキルトが薄くなってしまいそうなので、400までにします。
いままでは磨けば磨くだけ良い精神で番手を挙げていましたが、今回やってみて、キルトメイプルに限らず400番までで十分仕上げられるなと感じています。
木固め剤を染み込ませよう
これは今回初出しの材料です。
これまでも木固め剤を塗布して木部強化をしていましたが、大容量で安価な方へ切り替えました。
これまで使っていたものは、写真の2剤がすでに調合されているものでした。
手間が少なくてすごく気に入っていたんですが、今回から自分で調合して使うプレポリマーと専用シンナーを調達しました。
効果はこれまでと一緒です。

割合はプレポリマー1:シンナー2で、バックプレートをどぶんとドブ漬けします。
写真がなくていけないんですが、漬けるとプツプツ空気が木材からで始めるので、それが出終わるまで漬けます。
だいたい5分ぐらいですかね。
漬け終わったら、しっかりウエスで拭き取って乾燥させます。
少しすると、若干プレポリマーが滲み出てくるので、専用シンナーを染み込ませたウエスで綺麗に拭き取ります。


ネジ穴の皿取り〜懸案事項③の解消〜
木固め剤の塗布が終わりましたので、ここでネジ穴の皿取りをします。
懸案事項③として、木固め剤やステイン塗布で皿取りしたネジ穴部分が膨張してしまうことがありました。
特に水性ステインはほぼ膨張します。
そこで、皿取りをステインや木固め剤塗布の後になるこのタイミングで行います。
皿取りビットは6mmを使い、高儀EARTHMANのボール盤で慎重に作業します。
皿取りする深さまで到達したら、しばらくそこでビットを回転させておくと、皿取りがより綺麗にできる気がします。
やり方として正解かどうかはわかりませんが。

EARTHMANのボール盤も、購入して6年ぐらい経ったと思います。
購入当初芯ぶれが気になったこともありましたが、ドリルチャックを付け直したら安定しその後はほぼ気になりません。
チャック交換をして使っている方もいますが、それでもコスパが良い機種だと思います。
年々、新しくより良い工具を欲してしまいますが、ボール盤はこれでまだまだいけるなと思っています。
これ以降は皿取り部分が膨張する心配がある作業はありません。
よってこのタイミングでの皿取りが、仕上がりを綺麗にするためには正解だと思っています。
ということで、懸案事項③が解決できました!
XOTIC OIL GELでオイルフィニッシュ
今回も、いつも通りエキゾチックオイルジェルでオイルフィニッシュします。
まだご存知ない方へ、エキゾっチックオイルジェルとはなんぞやを簡単に↓
ずばり、オイルフィニッシュなのに塗膜ができるから、光沢のある仕上がりにできるオイルです。
通常のオイルは塗膜はできず、木の肌感が残るマッドな仕上がりになります。
これはこれで素敵なんですが、これにプラスして光沢が作れるというイメージです。
上手に塗るには少しコツが必要です。
こちら↓の記事で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください!
-塗布のコツと剥がれてしまった時のリカバリー-300x158.png)
それではエキゾチックオイルジェルでオイルフィニッシュをしていきますが、その前に、木固め剤の表面残りと塵や埃を落とします。
800番か1000番くらいのサンドペーパーでバックプレートの表面を撫でます。

そうしたら、オイルを塗っていきます。
オイルフィニッシュ道具一式がこれです。

右上は塗るためのウエス。中にティッシュを入れててるてる坊主にしています。
てるてる坊主の左側は、オイルを拭き取るウエスです。
ウエスの当て板は自分で作ったもので、記事も公開しています。
参考にされる場合はこちら↓をご覧ください。

ウエスを細く丸めたのは、ネジ穴の中を塗るためのウエスです。
まずはネジ穴から塗ります。

そして表面。

塗ったらすぐに木目に沿って拭き取ります。

つるさげて4時間乾かします。

乾いたら同じように裏面と側面を塗ります。
一番大事なのは塗った面を乾くまで触らないことなので、塗る順番をしっかり組み立ててから作業します。
例えばこのバックプレートでいえば、以下の順番で塗っていきました。
ネジ穴→おもて面→(トレモロバックプレートは弦通し部分)→乾燥→側面→裏面→乾燥
おもて面を塗った後は側面を持って乾燥場所へ移動できますし、側面を塗る時はおもて面と裏面を持って塗れます。
裏面を塗った後は、クリップの先をネジ穴に引っ掛けて手で触らず持ち上げ移動します。
といった工夫をしながら、10日ほどかけて15回〜18回塗り重ねます。
塗り重ね5回に1度、この後紹介している2000番の研磨フィルムで軽く撫でて、塗膜の凸凹を均していきます。
XOTIC OIL GELの塗布でできた塗膜を磨いて光沢を出す
オイル塗布が終わったら、塗膜をコンパウンドで磨いて光沢を出します。
まずは2000番、4000番の研磨フィルムで塗膜の平面を作ります。

エキゾチックオイルジェルの説明には、「400番か600番で磨いて」とありますが、薄塗りの場合は塗膜が速攻無くなりますので、私はこの研磨フィルムを使っています。
水研ぎで3回ぐらい撫でるとざらっとした感触が消えるので、その時点で研磨をやめます。
ちなみに研磨フィルムの当て板も研磨の時と同じく和気産業のNRスポンジゴムです。

続いてコンパウンドで磨きます。
作業に必要な一式はこんな感じ↓

主役のコンパウンドはピカールの超微粒子と極超微粒子で自動車塗装磨き用です。
大容量でながーく使えるので、相当お得です。
磨くにはスポンジバフを使います。
ウールバフだと少し研磨力が強くて、磨きすぎると塗膜が消えるのでスポンジがおすすめです。
コンパウンドをつけて、木目方向にちからを入れすぎずに擦ります。
スポンジがキュッキュとなり出すぐらいがやめ時ですが、磨き加減も確認しながら進めます。

レーザー彫刻機でロゴを入れる
塗膜磨きが終わったら最後の工程、ロゴ彫刻です。
ここでミスすると、全てが水の泡なんですね・・・。
彫刻する部分にはマスキングテープを貼ります。
マスキングテープの件については、こちらの記事↓で解説しています。

では彫刻開始。

レーザー彫刻機はDAJA DJ6という機種です。
現在は後継機が発売されています。
コントロールバックプレートは上手にできました。

そしてトレモロバックプレート。失敗しました・・・。

彫刻中、レーザー彫刻機に手が当たってしまい、その衝撃でバックプレートの位置がずれてこんな有様に。
ロゴが切れてしまいました。

完成はこちら
ロゴを失敗してしまったので、このバックプレートはギターの持ち主である娘にプレゼントしました。
ロゴは失敗してますが、バックプレートの出来は良い&キルトがきれい。

今回はこれまでと手順ややり方を改善して、バックプレート制作を行いました。
懸案事項だった事柄も解消できて、これまでより安定して良いものが作れると思います。
ロゴ彫刻の失敗でパシフィカのバックプレートの販売は予定より少し先延ばし。
1ヶ月ぐらいのうちに販売できるといいなと思っています。
もしも購入したい方いましたら、HPのcontactからご連絡お待ちしております。
今のうち(2026年4月10日現在)なら、材料調達うんぬんはありますができるだけ優先してお作りしますよー!
少量ではありますが、「Yahoo!オークション」「メルカリ」にて製作したギターパーツ等の販売を行っています。
スローペースではありますが随時商品を追加していますので、「Items」からちょっと覗いていただけたら幸いです。
ありがとうございます!

また、制作のリクエストやオーダーメイドの依頼等にも可能であれば対応しております。
contactからご連絡ください。


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