PRSが好きなら、誰もが一度は手にしてみたいと思うでしょう。coreモデル。
私もいつか、なんとかして買おうと思っているわけです。
そしてこの度、coreモデルのバックプレート制作をご依頼いただき、お引き受けさせていただきました。
制作のために純正バックプレートをお客様からお借りすることができ、大変ありがたく感謝しております。
というわけで、今回はPRS Custom24 coreモデルのバックプレート制作を行います。
基本的な制作の工程はこれまでと変わりませんが、今回はSEとの比較も含めて解説していきますよ。
innermountain GUITAR and miscellaneousでは、ブログ記事で紹介しているハンドメイドのギターパーツ等を販売しています。ブログ記事と併せてこちらも覗いていただけると嬉しく思います。
よろしくお願いします!

SEとcoreのバックプレートを比較してみよう
PRS SE Custom24 2019年以前製造韓国製 VS PRS Custom24 coreモデル
純正バックプレートをお借りできたので、2つを並べて比較してみようと思います。
左がPRS SE Custom24 2019年以前製造韓国製、右がPRS Custom24 coreモデルです。


パッとみて一番の違いは素材ですね。
SEは光沢があるのに対してcoreはマッド。
coreの方が高級感を感じる作りになっており、表面はサラサラ、手触りも非常によいと感じました。
続いてフォルムとネジ穴位置について。
フォルムはSEの2019年以前製造韓国製より、coreモデルの方が一回り小さいです。
トレモロユニットバックプレートは下側に合わせて重ねると上側は写真の通り合いません。


コントロールキャビティバックプレートも同じく、写真下側を合わせ重ねるとcoreが一回り小さいです。
ブーメラン型の角度もわずかに違いました。

そしてネジ穴位置について。
こちらもSEの2019年以前製造韓国製とcoreモデルでは、穴の位置が変わります。


SE 2019年以降製造のインドネシア製 VS PRS Custom24 coreモデル
PRS SEは2019年以降、インドネシアで生産されています。
ここで写真はないんですが、インドネシア製との比較についても触れておきたいと思います。
2019年以降製造インドネシア製のSEバックプレートは、coreのお客様とは別のお客様にこれまたお借りすることができました。
ご協力いただき、私自身大変勉強になっております。ありがとうございます。
まずは見た目。
これはかなりcoreモデルに近く、マッドな作りになっていて、高級感があります。
そしてバックプレート自体のサイズ。
トレモロユニットバックプレートはピッタリ同じサイズです。
コントロールキャビティバックプレートはインドネシア製がcoreより少し大きいです。
中心を合わせて重ねたら0.5〜1mm程度各辺で大きい感じ。
ネジ穴の位置は?
韓国製SEとも、coreとも合いません。
こうして比べてみて、インドネシア製バックプレートはかなりcoreに寄せてきているんだなということがわかりました。
SE 2019年以前製造の韓国製 VS SE 2019年以降製造のインドネシア製
最後にSE同士の比較についてです。
これは見た目・大きさ・ネジ穴の位置ともに合いません。
韓国製SE・インドネシア製SE・coreの互換性
今回3機種のバックプレートを比較してみましたが、3機種とも互換性はありませんでした。
インドネシア製とcoreのトレモロバックプレートの大きさ意外、全部違います。
これまでネットで調べた中では、全部同じ大きさという記述も見ましたし、逆にSEの韓国製とインドネシア製は互換性ないですよって記述は見つけられなかったんです。
最終的に自分で比較できる機会に恵まれて、本当のことがわかってすっきりしたというか、ある意味感動というか、とてもよかったです。
きっと様々な理由があって機種、年代により絶えず変化していっているんでしょうね。深いね。
純正品のバックプレートは確認できた限りでcoreモデルしか販売はありません。
SEはバックプレートの純正販売はないようですね。
coreモデル用バックプレートのテンプレートを制作する
MDF板へバックプレートの型をトレースする
ではいつもの通り、テンプレートの製作から始めていきます。
ベースとなる純正バックプレートはお借りしている大切なものなので、カットするためのガイドに使用することはできません。
純正バックプレートをMDF板へトレースして、その線を頼りに作っていきます。

MDF板はトリマーの刃長に合わせて、厚さ9mmのものを使用します。
MDF板はカットが簡単で切りやすいので、バックプレートに限らず、そのほかのテンプレートやボール盤など工具の台の拡張に使ったり、使い方次第でとても便利な材料です。
そしてトレースに使っているペンはこちら↓


PentelのGRAFHGAER500というシャープペンでいわゆる製図専用に設計されているシャープペンです。
先端が細く長く作られているため、今回のようにトレースで書き写す作業もかなり精度で可能です。
一般的なシャープペンだと、カーブの部分などは先端部分が当たってトレースの線が実物より膨らんでしまいがちなんですが、そういったことがなく大変使いやすいです。
トレースしたMDF板をラフカット
では、バンドソーでザクザクとラフカットしていきます。
このあとトリマーで直線にトリミングするので、その時抵抗が少ないよう線外側1mmぐらいを狙っていきます。

バンドソーはいつもの高儀EARTHMAN RBS-195Aを使っています。
直線部分をトリマーでカット
ラフカットのあとは、直線部分にトリマーのガイドをつけ、ベアリング付きのトリマービットを使ってカットします。
まずはガイドの接着から。

トリマーのガイド板はこれもMDF板です。
MDF板を購入した時に板4辺の直線部分だけカットして、こういう時のガイド用にストックしています。
ガイドの取り付けは両面テープです。
トリマーで押されても横ずれしないしないように、両面テープの量も多めです。
でも剥がしやすい両面テープを使わねばならないので、私にとってはテッパンのプロセルフを使っています。
そして、貼り付ける時に気をつけるのは、トレース線のどこに合わせるかです。
トレースした時は、バックプレートのわずかに外側をトレースしているので、線の内側に合わせます。
すごく些細な部分ですけど、これで0コンマ数ミリ精度を上げることができます。
当たり前のことなんですけど、案外線の真上に合わせちゃったりして、完成してみたら若干おおきくなってたりするんですよね。


こんな具合にガイドが取りつけます↓

トリマーテーブルでカットしていきます。
1回で全幅カットはトリマーの抵抗がきついので、3mmぐらいずつカットしていきます。
MDF板は柔らかいので、1回のカット幅は多めでも大丈夫です。


このトリマーテーブルについては、別途記事にしています。
気になる方はよかったらこちらをご覧ください!


カットできたら、ガイドを取り外します。
剥がしやすいとはいえ、手でバリっと剥がせはしないので、ヘラを隙間から入れて少しずつ剥がします。

曲線部分のカット
試しに直線部分を切り終わったところで、元になっているバックプレートを重ねて置いてみました。
ピッタリ!

ピッタリでなきゃ困るんですが、こういう瞬間って結構好きなんです。
気持ちいいところですよね!
で、続いて曲線を切っていくわけですが、写真を撮り忘れています。
ので、PACIFICAのテンプレート作った時の写真を参考までに流用します。
やり方としては、ベルトサンダーを横向きに固定し、テンプレートを動かしながら少しずつ線まで丸みをつけながらカットします。

ベルトサンダーは高儀EARTHMANのBSD-110を横置きにして使っています。
横向きは正直非公式な使い方だと思いますが、上向きには専用のクランプもついていて、使いやすいベルトサンダーです。
ただ、最近は90度に起こしてベルトサンダーを使いたい時が増えてきているので、両方備えたベルトサンダーも最近魅力的に映っています。
例えばこんな機種↓
工具もだんだんグレードアップしていけたら理想的ですね。
弦通し部分をカット
ここのカットは、本来ならガイドで囲ってカットするところなんですが、ガイドにSEのテンプレート使えないかなと思いSEとcoreの純正を比べてみました。
そしたらピッタリ!

それじゃあということで、SEのテンプレートを取り付けます。

で、トリマーで2〜3mmずつ深さ調整してカットしていきました。

ネジ穴を開ける
ネジ穴もトレースしてあったので、ボール盤で穴を開けます。
直径3.5mmのど真中を突いてあなを開けるのはなかなか難しいんですが、最初は目見当でシャープペンでちょんと中心に印をつけ、ポンチで凹みを作りボール盤で確認しながら開けるようにします。
そして、最近の傾向ですが、純正より少し大きめに穴を開け、個体差による若干の位置ずれに少しでも対応できるようにしています。
今回は3.5mmのところ4mmで開けています。

使用しているボール盤は高儀EARTHMANのBB-250Aです。
純正と重ねて確認する→完成!
大きさに関しては直線カット後に比べてバッチリだったので、ここでは穴の位置を確認します。
ここが一番、とにかく一番大事なところなんです。
大丈夫ですね!

そして完成がこちら。
とても良い出来栄えです。
SEのテンプレートの中に混ざってしまうとわからなくなるので、レーザー彫刻でcoreモデルだとわかるようにしました。

レーザー彫刻機はDAJA DJ6という機種を使っています。
最近は後継機が発売されたようですよ。
DJ6ってどんな機種?詳しい使い方などが知りたい方はこちらをご参照ください。

次回はいよいよcoreモデルのバックプレートを作っていきます。
ご希望いただいた材料はマホガニーなんですが、そういえばいままでバックプレート製作では使っていなかったんですね。
初使いの材料で、すてきなバックプレートを作っていきたいと思います!
少量ではありますが、「Yahoo!オークション」「メルカリ」にて製作したギターパーツ等の販売を行っています。
スローペースではありますが随時商品を追加していますので、「Items」からちょっと覗いていただけたら幸いです。
ありがとうございます!

また、制作のリクエストやオーダーメイドの依頼等にも可能であれば対応しております。
contactからご連絡ください。

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