ワトコオイルなどのオイルフィニッシュ用オイルの説明書きに、「たっぷりオイルを塗ってから余分なオイルをウエスなどで拭き取り乾燥させてください」なんてことがよく書いてあります。
エキゾチックオイルジェルも同じくオイルフィニッシュ用オイルなので、取り扱いは同じように行います。
ただ、通常のオイルフィニッシュに比べて気を遣わなければならないのが、オイルを拭き取った時の拭き取跡。
エキゾチックオイルジェルの場合は塗膜ができるオイルであるため、塗膜に拭き取り跡が残ってしまい綺麗に仕上がりません。
そこで、可能な限り均一な圧力でオイルを拭き取りるための当て板(以降ウエスブロックと呼びます)を使用し、上手に拭き取るわけですが、そのブロックを作ろうってのが今回です。
この記事では、オイル拭き取りの重要性とウエスブロックの作り方について解説しています。
割と簡単になかなか素敵なものができたので、ぜひ見てやってください!
innermountain GUITAR and miscellaneousでは、ブログ記事で紹介しているハンドメイドのギターパーツ等を販売しています。ブログ記事と併せてこちらも覗いていただけると嬉しく思います。
よろしくお願いします!

エキゾチックオイルジェルを綺麗に拭き取る重要性
まずは、エキゾチックオイルジェルを拭き取ることが重要であることを実証しなければ、ウエスブロックをわざわざ自作する説得力がないですよね。
以前別の記事でエキゾチックオイルジェルを拭き取らず乾燥させた写真を掲載したことがあります。
それを見ていただくと、拭き取らねばという気持ちになります。
こちらです↓

すごい塗り筋がついてしまっています。
こうなると修正ができないので、サンドペーパーで削り落としてオイルを塗り直すことになります。
ちなみに、オイルをきちんと拭き取っていれば、こんなにきれいに塗ることができます↓

15回ぐらい塗り重ねたところなんですが、ほぼ塗り筋なしでとても綺麗にできています。
エキゾチックオイルジェルはたっぷり塗ったら、塗り筋が残らないよう上手に拭き取ることがとても重要なんです。
これまで使ってきたブロック
これまでも、何かしらをウエスブロックにしてオイル拭き取りをしてきました。
その中でも一番長く使ったのが、和気産業のNRスポンジゴムでした↓


厚さは20mm、拭き取る時は程良い弾力で均一に圧力がかけられ、オイルがとても綺麗に拭き取れます。
今回のようなブロックでの使用の他、オイル塗布や材料研磨の際のマットとして使うなど、私自身かなり愛用しているNRスポンジゴムです。
正直なところ、拭き取り用ブロックはこれを使っていれば十分なんです。
しかし、輪ゴムでウエスを固定したり長く使っていると、写真のようにヨレヨレになってしまいます。
ヨレヨレになったら新しいものに交換すれば済む話なんですが、一歩その先へ。
道具として長く使えて、使いたくなるかっこいい木製のウエスブロックを作ってみようと思います。
拭き取り用のブロックを作っていく
構想を立てる
構想としては、手で持つ部分は木製、拭き取る部分はNRスポンジゴムになるよう作っていきます。
ウエスはこれまでと同じく、輪ゴムで巻きつけて固定するようにしたいと思います。
輪ゴムがずれないように、巻きつけた時に輪ゴムが収まる部分もつくりたいな。
せっかく作るから、オイルフィニッシュもしよう。
・・・なんて考えながら、材料を揃えていきます。
使用する材料
材料探しにホームセンターに出掛け、端材コーナーをちょっと覗くとめずらしい材料がありました。

ホンジェラスローズウッド!
希少木材でどうやら入手が困難な部類に入るらしいんですが、小さな端材とはいえご近所にありました。
使う機会もなかなかない木材でしょうから、今回はこれを使ってみようと思います。
そして均一に圧がかかるよう、拭き取り部分は薄めのNRスポンジゴム、厚さは5mmのものを使用します。
制作開始!
まずは手持ち部分を作るため、ホンジェラスローズウッドへ罫書きします。
平面と直角が出ている端材を当てて、スケールがずれないようにして採寸していきます。


こういった採寸と罫書きでは、しっかりと直角が取れるスコヤを使っていくと上手にできます。
私が使っているスケール類は、ほぼシンワ測定のものを使っています。
ステンレス製で重厚感がとても良い感じなんです。
スコヤももちろんシンワ測定製です。
罫書きが終わりました。
“○”をしてある部分を使います。

そして、線に沿ってカットします。

使っているバンドソーは、いつも材料カットに大活躍の高儀EARTHMAN RBS-195Aです。
バンドソーの中でも比較的お値段が安く、手に入れやすいバンドソーです。
そこそこの大きさの木材までカットできますし、テーブルの上で材料を刃に当てていけば切れてしまうので、とても簡単。
今回のような小さな材料のカットもやりやすいので、1台持っているとDIYがはかどります。
カットした3つを接着してブロックを作りますが、そのうち1つは輪ゴムが引っかかる部分になるので、薄くして他のものより一回り小さくしていきます。
イメージがわかないと思いますが、要するにアイキャッチにあるものが出来上がります。
もう少し先まで行くとだんだん見えてきます。
カットする線を書いておきましょう。


これもバンドソーでカットしていきます。
後ほどサンダーで整えるので、線より外側を余白を作って切ります。

カットが終わったら、ベルトサンダーで平面を作りながら厚みの線まで削っていきます。


次はベルトサンダーを横に固定して、側面が垂直になるように横から削っていきます。

切り分けた他の材料もベルトサンダーで成形していきます。

バンドソーも、このベルトサンダーもそうですが、思い通りかつ正確にカットや削ったりするのは、道具を手で動かすより、材料を動かした方が上手にできるんですよね。
なぜかはよくわからないんですが、細かく加減ができるからですかね。
このベルトサンダーも高儀製です。
コンパクトで上向きでも使えるので大変便利です。
上向き使用で使うクランプも付属しているので、しっかり固定できるのも良いです。
ちなみに横向きは公式にはアナウンスされていない使い方ですが、とても調子良く使えます。
最初に3つに切り分けた材料それぞれが、こんな形になりました。

この段階で240番から400番まで、サンドペーパーをかけて磨いておきます。

続いて、磨いた3つの材料を接着して1つにします。
接着はギターやベース制作で多く使われているタイトボンドを使います。
これ、すごい接着力でカチカチになるんですよね。
楽器関係ではほとんどタイトボンドが使われているのではないかと思います。
信頼のブランドですね。

3つのうち真ん中に入る材料が他の2つより小さいので、位置合わせの線を書いておきます。

タイトボンドをたっぷり塗ったら、接着!


手早く形を整えて、クランプでがっちり押さえ込む!
溢れたボンドをサクサク拭き取ります。
オープンタイム(ボンドが固まり始めるまでの時間)がたしか短めだったと思うので、あんまりモタモタしていられないのです。

無事乾燥が終わり、綺麗に接着できました。

かなり形を整え接着しましたが、わずかな段差をなくすため再びベルトサンダーで整えます。

段差を整えたあとは、手触りがいいように手作業で角を少し丸めます。

室内での研磨作業は特に、集塵機で木粉を吸引しながら作業します。
体内に吸い込むと体に悪いですからね。

集塵機はKYOCERA製を使っています。
木工やるなら、集塵機は1台あったらほんとに便利です。
掃除機と違って吸引するパワーが強いので、空気中に舞い上がる木塵をしっかり吸い込んでくれます。
散らかった木屑の掃除も簡単です。

木粉を扱う場合は、通常のフィルターより高性能フィルターのほうが良いです。
通常のフィルターだと木粉が故障の原因になるようです。
これで形成は終了です。
側面の凹はウエスを抑えるための輪ゴムを巻く部分になります。


ちょっと乾燥してカサカサしているので、オイルフィニッシュしたいと思います。
よく使われているフィニッシュ用オイルのワトコオイルを使います。

ウエスにたっぷりワトコオイルを含ませて、しっかり塗っていきます。
少ししたら、乾いたウエスで余分なオイルを拭き取ります。

ワトコオイルは木工用品なんでもいけるので、ナチュラルを一つ常備しておくと材料の色を生かしたフィニッシュがいつでもできます。
私自身、基本的には素材の色を生かしていくのが好みなのでナチュラルの使用頻度がとても多いです。
環境対応型塗料ということもあるのか、匂いもあまりキツくなく扱いやすいです。
ワトコオイルで一気に高級感がでました!かっこいい。
手触りもオイルフィニッシュはすごくいいです。

最後にNRスポンジゴムを貼っていきます。
両面テープで止めて、傷んだら交換できるようにします。


NRスポンジゴムにペタっと貼り付け、カッターで切ります。



完成したブロックがこちら
なかなか上手にできました。
オイルを拭き取るだけなのに、手がかかっているところがまた良い。


実際に使用する時は、写真のようにウエスを巻きつけて使います。

使い心地はというと、
手に持った時の重さと握り加減が程よく、オイルを拭き取るために塗布面を撫でる時も、ブロックの掴みやすさからか拭き取りやすく感じます。
それと、専用道具を作って使ってる自己満足感が半端なく、使うのが楽しくなっている自分がおります。
なんでも自分で作って使うって、精神面においても前向きな効果が多いですね!
よろしければぜひお試しを!

少量ではありますが、「Yahoo!オークション」「メルカリ」にて製作したギターパーツ等の販売を行っています。
スローペースではありますが随時商品を追加していますので、「Items」からちょっと覗いていただけたら幸いです。
ありがとうございます!

また、制作のリクエストやオーダーメイドの依頼等にも可能であれば対応しております。
contactからご連絡ください。

コメント